プロローグ1/ある冒険者の旅立ち
遠い昔から、私が旅に出ることを決めていた日が
今日だった。
私は穏やかな気持ちで空を見上げる。
ティアの空は今日も暗く澱んで、
冷たい風と共に雨が降りしきっている。
ティア・・
自然界の魔法によって、築き上げられてきた世界、
美しく、無秩序で、厳しくて、暖かな世界。
あらゆる生き物たちのための世界。
この地にも、破滅の日は訪れる。
10年前、私は師からそのことを告げられた。
私は、その日以来姿を消した師のことを思い出していた。