戦争界にて
ベルガエ:
キーツ殿…
実は折り入って
お願いしたい儀が…
キーツ:
察しはつくさ。
お前の主人はどうした?
ベルガエ:
この戦争界の奥深くに
潜入されています。
ベルガエ:
我らは妖精王の企てを
阻止せねばなりません。
ベルガエ:
妖精たちは
あのエレンという娘を擁し
5体のフォークロアを倒すつもり。
キーツ:
5体を倒すと何が起きる…?
妖精たちは何を狙う…?
ベルガエ:
小生からは
申し上げられません。
ですが…リヴァネ様ならば…
キーツ:
で、俺にエレンに対抗して
IDを取得しろと?
ベルガエ:
はい、それこそが
あなたを引き入れた目的…
キーツ:
元より、そのつもりだ。
キーツ:
だが、俺の目的はあくまで
現実の事件取材ってことを
忘れるな。
キーツ:
妖精が集まってるな。
こちら側の戦いは俺頼みかい?
キーツ:
巻き込まれるからには
色々と聞きたくてね。
リヴァネ:
妖精たちの企てから、
異界を護らなければならない。
キーツ:
妖精たちの企てとは?
リヴァネ:
異界ごとに一匹存在する
『フォークロア』を倒し
リヴァネ:
『燈台の封印』を解こうとしている。
キーツ:
いくつか疑問がある。
*
キーツ:
『燈台の封印』とは何だ?
フォークロアを倒していけば
それが解けると?
リヴァネ:
それをお前に
言うわけにはいかない。
リヴァネ:
なぜなら、それは
生と死の根幹を為すこと
だからだ。
リヴァネ:
意識を成立させているもの、
その根本が揺らぎかねない。
リヴァネ:
自分の存在が揺らぐ…
その恐怖に苛まれることになる。
キーツ:
……。
リヴァネ:
死の秘密を知り、
恐怖に震える生者も
地上に何人かはいる。
リヴァネ:
だから、言えない。
キーツ:
俺のために言わないってか。
キーツ:
気になるな、むしろ、
封印を解きたくなる。
リヴァネ:
先に進むのだ、キーツ…!
砦のフォークロアは目前だ。
リヴァネ:
エレンはすでに向かった。
なぜ、そこまで妖精たちに与する…?
キーツ:
彼女は信じやすい性質でね。
現実と思っているわけだ。
リヴァネ:
そうか、お前は夢と思い、
我らを心から助けぬか。
キーツ:
そうだな。
だが、死者に会えるのなら
戦うだけの価値はある。
リヴァネ:
それで結構だ、早く向かえ…!
奴は手ごわい…心してかかるのだ。
Written by Mysta
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