村人達
シュゼット:
母親が…そこまで恨んでいる
17年前の出来事って
何なのだろうな?
キーツ:
さあな。君の親に限らず、
誰もが隠しているようだ。
キーツ:
只事でなかったのは確か…
ただ、事件のきっかけは
キーツ:
ライアンという灯台守が
君の親夫婦に何かを告げたこと。
キーツ:
今の俺のターゲットは
17年前に村にいたライアンだ。
シュゼット:
あんたが追ってくれる…?
そいつが吹き込んだんだね…
シュゼット:
調べた…?
もう死んでるよ。
灯台守の小屋なら残ってるけど。
*
シュゼット:
ライアンも17年前に死んだんだ。
彼は両親に何を…?
キーツ:
彼はある事実を知って、
事件の引き金を引き
自らも巻き込まれたというとこか。
灯台守ライアンについて
知らないか?
レスター医師:
死んだよ、彼は。
キーツ:
ほう…どうして?
レスター医師:
墓地で…倒れていた。
キーツ:
俺は…どうして死んだのか、
を聞きたいのだが。
レスター医師:
絞殺…に見えたが定かじゃない。
誰かに…殺されたんだ。
*
キーツ:
誰に…?
レスター医師:
…まったく分からない。
*
レスター医師:
…具合が悪くてね。
今は、話すことはできない。
キーツ:
ライアンの言葉を伝えたいが、
少し後にするか…
レスター医師:
……。
キーツ:
(医師の顔色は日に日に悪くなるな。
キーツ:
ライアンという灯台守について
聞きたいんだが。
マスター:
なぜ、お前たちは
そうもライアンにこだわる?
キーツ:
お前たち…?
俺はあのエレンとは関係ない。
独自に調べているだけだが。
マスター:
かぎまわるのは勝手だが、
何が起きても関知しない。
キーツ:
何が起きる…?
そんなヤバイことでもあったのか?
マスター:
……。
マスター:
ハリエッタのところに行きな。
車椅子の女性だ。
マスター:
ライアンは17年前、
彼女と親しかったはずだ。
*
マスター:
ライアンは愚か者だ。
あんな女やめればよかったんだ。
あいつはひどい女だ。
マスター:
わしはいつもそうだ。
肝心な時に誰も止められない。
マスター:
…あんなことになるなんて
思わなかったんだ。
*
マスター:
そうか…ライアンに会ったか。
キーツ:
あんたは信じるのか?
マスター:
ああ…別にそういうことが
あっても不思議じゃないと
思っているよ。
マスター:
奴は…いい奴だったろう?
キーツ:
ああ、そうだな。
マスター:
俺は奴を助けることが
できなかったんだ。
マスター:
親友だってのに…
今も奴が何で死んだのかすら
分からない。
キーツ:
ライアンはそんなことを
気にしてはいないさ。
*
マスター:
ライアンを失ってからは…
俺には誰一人友達はいない…
レスター夫人:
ライアンさんは…とても
優しくて純朴な方でしたわ。
レスター夫人:
ああ…それが…!!
キーツ:
死んでいるわけか。
レスター夫人:
17年前…
何人もの人が亡くなったの。
レスター夫人:
命を救うための療養所の村で…
こんなことが起きた…
レスター夫人:
わたしと夫の夢が
潰えた日でもありました。
キーツ:
それで…療養所を閉じた?
レスター夫人:
夫は責任を感じたのだと…
*
レスター夫人:
ただ…療養所を閉じるにあたり
夫は私に何も相談をして
くれませんでした。
レスター夫人:
事件も未解決のままなのです。
*
レスター夫人:
そう…言い忘れていましたが…
17年前の事件の際に…
ある噂があったの。
レスター夫人:
ハッグが現れた、とね。
キーツ:
ハッグ…?
*
レスター夫人:
ハッグとはこの地方に住む
山姥のような怪異のことです。
レスター夫人:
もちろん、実際には
そんなものはいませんわ。
シャロット:
エレンとキーツが村に来て
とても楽しいの…
シャロット:
だって村の人たちは
みんな遊んでくれないもの。
*
シャロット:
パブにこわいひとが来たの。
でもお客さんだから
がまんするわ。
*
シャロット:
ずっと昔は…
この部屋も小さな子が
住んでたんだって。
*
シャロット:
キーツ、髪をそろそろ
きった方がいいわ。
Written by Mysta
冒頭へ戻る
第2章
トップページへ