キーツとの会話
キーツ:
俺は未知なるものにあこがれ、
スコットランドのロッホネスに
怪獣を訪ねた。
エレン:
知ってるわ。ネス湖の怪獣ね。
キーツ:
人は誰しもが噂する。
そして、噂があってから
目撃談が増えた。
キーツ:
無論、売名行為を除く
信頼性のある目撃談だ。
どういう意味か分かるかい?
エレン:
……?
キーツ:
『見る』こととは、
知識に依存するんだ。
キーツ:
ロッホネスの怪獣を知らない者は
何も見ない。
しかし、知る者は見る。
エレン:
何が言いたいの…?
キーツ:
異界の体験も同じだってことさ。
我々の知識が影響しているんだ。
エレン:
ロッホネスの怪獣は
偽物だったのでしょう?
残念だったの。
キーツ:
いや…有名な写真は偽物だったが
怪獣自体が否定されてはいない。
エレン:
そうなんだ…
キーツ:
考え方は同じさ。
すぐに結論を出さず…
いろんな可能性を探るんだ。
エレン:
レスター夫人から
頼まれごとをしているの。
エレン:
わたしは…形見の品に
なるかもしれないものを
持っているわ。
キーツ:
カルテ…ではないだろうね?
エレン:
…!?
キーツ:
ま、君が見つけたものだ。
君が祭壇に捧げるとよいだろう。
エレン:
うん…形見の品を
祭壇に捧げてみるわ…
キーツ:
俺も気が向いたら、
見に行くさ。
(C)Mysta
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第3章
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